稲城市

令和2年度指定文化財のご紹介

最終更新日:2020年10月15日

令和2年度稲城市指定文化財

令和2年10月13日付にて、稲城市教育委員会より2件の文化財が指定文化財として指定されましたのでご紹介いたします。

常楽寺(じょうらくじ)の飛天図及(ひてんずおよ)び龍図(りゅうず)

東長沼にある常楽寺阿弥陀堂(あみだどう)の鏡天井には、江戸時代後期の絵師・相沢五流によって描かれた、飛天図及び龍図が残っています。阿弥陀堂の鏡天井中央部に飛天図が、その左右両脇の格子内に4面ずつ、計8面の龍図が描かれています。
飛天図は、飛天という天女が二人それぞれ笛を吹き、鐃(にょう)はち(小型のシンバルのような楽器)を奏でながら、宙を舞う様子が極彩色の色づかいにより、巧みな技法をもって描かれ、龍図は、8頭の龍が墨一色で、やはり巧みな技法をもって描かれています。
描かれた年代は、落款、印などを他の作品と比較して、五流の作品のなかでも初期にあたる寛政(かんせい)10年(1798年)以前の作品であると推定されています。

画像 飛天図

画像 龍図右

画像 龍図左

富士講関係資料(ふじこうかんけいしりょう)

富士講とは、富士登山参拝を行うことで現世利益を得ようとする講であり、この富士講関係資料は、江戸時代から昭和10年代にかけて稲城市の矢野口と川崎市多摩区を中心として講中が組織されていた、山富講の儀式の道具や講中名簿などの文書資料、富士講の装束、富士講の記念品、富士講の写真など89点から構成されています。(注釈:講とは・・・信仰を同じくする者たちの集まりのこと。富士講では、講員たちで講金を積み立て、その講金で富士登山参拝に詣でました。)
この富士講関係資料は、稲城市矢野口で富士講の講元や大先達をつとめていた笹久保家から寄贈していただいたもので、江戸時代後期から昭和10年代にかけて盛んであった庶民信仰としての富士講の信仰内容や活動の実態を明らかにする資料です。

画像 近代行政資料

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