稲城市

No.12 宮城県、福島県の被災地を訪問して

最終更新日:2012年10月13日

(広報いなぎ平成24年10月15日号掲載)

 平成24年8月24日、東京都市長会の部会合同研修会で宮城県仙台市を視察しました。
 仙台市では沿岸部のうち4,633ヘクタールという広大な平野部が津波の浸水被害を受けました。最も被害の甚大な荒浜地区の小学校の屋上に上り周囲を見渡しましたが、延々と続く夏草に覆われた更地がかつて新興住宅街であったとは想像できない状況でした。
 集団移転や施設の復興はまだまだこれからですが、ガレキの撤去・処理は非常に進んでいました。もともと海岸沿いに広大な馬術場があったため、その場所を仮置き場とすることができ、分別から焼却までの中間処理が円滑に実施されていました。宮城県では放射能の影響がなかったため、金属くずがトン当たり25,000円で売却でき年間7億円の収入になるなど、リサイクルも進んでいるとのことでした。
 大災害時にはガレキの撤去・処理がその後の復興にも影響するため、稲城市においても仮置き場の確保が課題だと思います。
 現地視察後には奥山恵美子(おくやまえみこ)市長から講演をいただきました。3・11の現場で陣頭指揮をとったご本人ならではの具体的なお話で、今後の防災施策の参考として役立てていきたいと思います。
 翌日の25日は市長会から別れて福島県相馬市に入りました。昨年6月に災害時等相互応援協定を締結しており、現在復興支援のため土木職員を1年間派遣しています。その職員への激励を兼ねて立谷秀清(たちやひできよ)市長を訪問し、義援金をお渡ししました。
 相馬市においても磯部地区など沿岸部の被害は甚大で、復興はまだまだこれからです。昨年は規模縮小せざるを得なかった相馬野馬追(のまおい)が、今年はほぼ例年通りの規模で実施でき、たくさんの観光客が訪れたとのお話を聞き、安堵(あんど)しました。
 今回の視察を通して、被災地が少しずつではありますが元気を取り戻しつつあることを知り、うれしく思います。今後とも、私たちのできる範囲で支援を継続していきましょう。

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