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No.124 令和4年度当初予算

更新日:2022年4月12日

令和3年度の予算編成にあたっては、新型コロナの影響により、リーマンショック並みに景気が低迷し市税収入が落ち込むことが危惧されました。市では「財政危機アラート状態」を宣言して緊縮型の予算とし、市長・副市長・教育長の給与を1年間減額する措置をとりました。
しかし、実績としては市民の所得水準が想定したほど下落せず、幸いにして影響は軽微となりました。こうした状況で財政危機アラートは解除しましたが、新型コロナの感染は終息していないため、引き続き緊張感をもって財政運営をすることとします。

令和4年度では、昨年実施した裁量的経費に関する5%のマイナスシーリングを見送り、次の三点を基本に予算編成を実施しました。
第一に新型コロナから市民の生命・生活を守るとともに、ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた中で行政課題に取り組むこと、第二に第五次稲城市長期総合計画の基本構想に定める将来都市像の実現に向けた持続可能な行財政運営をすること、第三に市民の安全を最優先とした防災減災対策に取り組むことです。

3月に開催された第1回市議会定例会で予算が可決成立しましたので概要をお伝えします。
令和4年度一般会計予算の額は360憶6,700万円、過去3番目の予算規模で、対前年度1.3%、4億5,800万円の増となりました。
歳入の44.6%を占める市税は、納税義務者数及び新増築家屋の増により7.4%増、総額で160億円を超え、地方交付税は算定単位の一部が令和2年国勢調査の数値となることにより17%、約1億2,700万円の増、一般財源総額としては7.3%、約13億6,200万円の増となりました。
歳出では、障害児通所給付費・民間保育所等運営委託料・生活保護費・障害介護給付費・民間学童クラブ運営委託料等の扶助費、新型コロナワクチン接種関係費等の物件費、再任用職員・会計年度任用職員等の人件費の増分が、土地区画整理事業特別会計等への繰出金、各種の補助費、普通建設事業費の減分を上回り、全体としては増額となっています。
本年度の主な工事は、多3・4・12号読売ランド線改良、押立堀排水機場吐出弁等交換工事、城山文化センター空調設備改修工事などで、関連経費は合計約7億8,500万円となりますが、大規模な工事案件がないため、昨年に引き続き投資的経費が少なく、財源としての市債(借金)も大幅に減額となりました。

次に政策課題ごとの特徴的な予算を紹介します。
デジタル化推進関連
スマートフォンの基礎的な操作と行政手続きを習得する市民向けのスマートフォン教室を実施します。市民からの申請の事務処理ではAI・OCR及びRPAの技術を導入し自動化・効率化を目指します。教育委員会・農業委員会の委員にタブレット端末を貸与し、業務のペーパーレス化と同時にWEB会議の実施に備えます。
子育て支援関連
学童クラブの需要増に対し緊急対策として7カ所で受入定員を拡大し、利用者の多様なニーズに対応するため向陽台小学校学童クラブを民営化し、南山小学校学童クラブの受入定員を拡大するため増築工事の設計に着手します。保育所については、感染症などで休所した場合に保育料の日割り計算に対応できるよう保育システムの改修を行い、医療的ケアが必要な乳幼児を受け入れる園に看護師等を配置する経費を補助します。
高齢者支援関連
人感センサーによる点灯消灯の状況を通知するIoT電球とインターネット回線を利用した見守りセンサーの貸与事業を試行し、在宅高齢者の見守りを補完します。令和6から8年度を計画期間とする稲城市高齢者福祉計画及び稲城市介護保険事業計画(第9期)を令和4から5年度で一体的に策定します。
障害者支援関連
相談ケースの増加に対応して発達支援センターレスポーいなぎの分室を整備し、療育活動を行う児童発達支援センター機能を併せ持つ施設とするため、旧第四保育園の改修工事の設計を行います。この施設の空きスペースに重症心身障害児の通所施設を誘致することも検討します。
福祉相談・経済的支援関連
福祉くらしの相談窓口の相談員増員体制を維持し、自立相談支援事業と併せて就労準備支援事業・家計改善支援事業を実施します。
教育関連
市独自の先駆的取組みである地域教育懇談会の枠組みを維持しつつ新たに学校運営協議会を整備し、全小中学校をコミュニティ・スクールへ移行します。小学校の体育と外国語活動において高度な専門性を有する外部人材を活用します。児童生徒の増加に伴い、第四小学校・平尾小学校・南山小学校において多目的室などを普通教室に転用する改修工事を実施し、南山小学校は増築工事の設計も実施します。第二中学校については校舎の老朽化に伴い屋上防水・外壁の改修工事の設計を行います。学校給食共同調理場に関しては、新調理場の2期工事のため用地取得を行うとともに、旧調理場の跡地有効活用のため区画の整理を行います。
防災・減災関連
道路の陥没を未然に防ぐため道路下の空洞調査を実施し、押立堀排水機場の吐出弁等を交換して内水氾濫防止に備え、水難水防活動車(クレーン付きトラック)を配備します。
新型コロナ対策関連
市内産農産物を使用する市内飲食店を支援するため食材購入費用を補助します。市内経済活性化のため紙の商品券と併用してデジタル商品券を発行します。売上が減少している市内事業者に対して事業継続支援金(第4弾)を支給します。幼稚園・保育園・小中学校・学童クラブ・放課後子ども教室等に新型コロナの抗原検査キットを配備します。利用者の減少で経営環境が悪化している地域公共交通事業者を支援するためiバス車両2台を更新します。
にぎわいの創出関連
東京2020オリンピック自転車競技ロードレースのオフィシャルスタート地点に観光案内標識を設置し、サイクリングマップを作成し、オリジナルキャラクターの着ぐるみを制作します。海外姉妹都市であるフォスターシティ訪問事業の経費の一部を補助し、姉妹都市・友好都市への道標を市役所敷地内に設置します。

本年は、新型コロナ対応も3年目となりましたが、引き続き12歳以上の方を対象とする3回目のワクチン接種、5から11歳向けの小児用ワクチン接種などの対策を進めてまいります。皆さんと力を合わせ、感染症を克服してまいりましょう。

このページについてのお問い合わせ

稲城市 企画部 秘書広報課
東京都稲城市東長沼2111番地
電話:042-378-2111 ファクス:042-377-4781

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