テキスト版
広報いなぎ
平成26年1月15日号 1面


      
いざという時のために家庭や職場で地震への備えを!
1月15日から21日は防災とボランティア週間
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▽問い合わせ 稲城消防署防災課防災係

 東京都が平成24年に公表した多摩直下を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生した場合の被害想定では、市内の死傷者は約1,000人、建物の全壊は約630棟になります。地震による被害を最小限にくい止めるには、自助(自分の命は自分で守る)、共助(自分たちのまちは自分たちで守る)が必要です。市民の皆さんと市をはじめとした公助の役割を果たす防災機関が、それぞれの責務と役割を明らかにして、連携することも重要です。皆さんも「防災とボランティア週間」を機会に、家庭や職場で震災対策について再確認しましょう。

画像 地震 その時10のポイント


家庭での日頃からの備え
 家庭では、普段から非常時の持ち出し品を準備しておきましょう(表1参照)。また、万一の時に慌てないために、家族で、避難所や避難経路などについて、事前に話し合っておきましょう。

家具類の転倒防止対策
 近年発生した大きな地震で、けがをした方の原因は、家具類の転倒・落下によるものが30から50%と大きな割合を占めています。転倒した家具類につまづいたり、割れた食器やガラスでけがをするなどの二次的被害も引き起こします。家具類の転倒は、ちょっとした対策で防止することができます(表2・図1参照)。いつ起こるか分からない地震に備え、日頃から対策を心掛けましょう。

災害時にはペットも被災します
 災害時のペットの避難は最寄りの避難所に避難した後に災害対策本部が指定するペットと同行避難が可能な避難所にご案内します。市で備蓄しているケージでは避難してくるペットの全てに対応できないため、飼い主の皆さんには日頃から次のことを参考に災害時の備えをお願いします。
○飼い主の方自身でケージと食料の備えをしておきましょう。
○避難所では、飼い主不明のペットは受け入れることができません。犬の場合、必ず登録と狂犬病予防接種をしましょう。飼い主の連絡先を書いた迷子札やマイクロチップを装着するのも有効です。
○避難所での病気の伝染予防も必要です。犬以外のペットも予防接種があるものは実施してください。避難する際に、狂犬病予防注射接種記録などが記載された「動物同行避難健康手帳」をすぐに持ち出せるよう準備しておきましょう。

地域での日頃からの備え
 地震が起きた場合、全ての現場に救急車や消防車がすぐに駆け付けることは困難です。阪神・淡路大震災では、倒壊家屋などから救出された方の7から8割は家族や近隣の方に助け出されました。発災直後は、地域の方々による連携が不可欠です。自主防災組織の防災訓練などに参加して、日頃から地震に備えましょう。

住宅や事業所の耐震補強
 阪神・淡路大震災では、死者の約8割が、家屋などの倒壊による圧死でした。家族や従業員などの命を守るためには、住宅や事業所の耐震補強を行い、地震に強い建築物にしておくことが何より大切です。特に、昭和56年5月以前の建築物は、耐震性が低く、倒壊の恐れがあります。市では、木造住宅の耐震診断に対して助成を行っています。

帰宅困難者について
 地震により交通機関が運行停止になった場合、多数の帰宅困難者の発生が予想されています。そのため、東京都では、「東京都帰宅困難者対策条例」を制定しました。条例では、企業や学校での取り組みとして、発災直後はむやみに移動せずに従業員などが施設内に待機し、待機期間に伴う備蓄食料の確保を推進することとしています。
 企業や学校などは、従業員や生徒などを保護し、組織全体で対応してください。

災害発生時の安否確認
 地震発生時は、電話やメールなどがつながりにくくなります。日頃から、家族などの安否を確認する方法を話し合っておきましょう。
(1) NTT災害用伝言ダイヤル「171」(音声) 
 171番にダイヤルして、安否情報の登録や確認をすることができます。携帯電話からも利用できます。
(2) 携帯電話災害用伝言板 
 NTTドコモ、au、ソフトバンク、ウィルコムなどでは、メッセージの登録や確認を行うことができます。通信事業者間で、伝言板の相互リンクが設定されています。詳細は各社にお問い合わせください。
(3) 体験サービス 
 毎月1日、正月三が日、防災とボランティア週間(1月15日から21日)及び防災週間(8月30日から9月5日)に、NTT災害用伝言ダイヤル「171」と一部の携帯電話災害用伝言板の体験ができます。
※ 体験サービス時においても災害運用時と同様に、発信されるお客様から伝言の録音または再生する電話番号までの通話料(通常、電話をおかけになる場合と同様の料金)が掛かります。 

地震でガスが止まったら
ガスメーターの復帰方法

 震度5を超える地震が起きた時、ガスの供給を自動的に止めるガスメーターを設置している場合の復帰方法は、図2のとおりです。
※ ガス臭い時は、操作は行わず、必ずガス会社に連絡してください。

表1 非常時の持ち出し品チェックリスト
チェック項目
飲料水(1人1日3リットル)
非常食品(3日分以上が目安)
救急医療薬品類(常備薬など)
携帯ラジオ(予備の電池も用意)
懐中電灯(予備の電池も用意)
現金・貴重品
衣類
ウエットティッシュ・トイレットペーパー
タオル(大・小)


表2 家具類の転倒・落下防止チェックリスト
チェック項目
大きな家具は、器具を使って壁や天井に固定している。
器具を取り付けている壁や天井には、十分な強度がある。
二段重ねの家具は、上下を連結している。
ガラスにはフィルムを貼るなど、飛散防止をしている。
収納物が飛び出さないよう、戸棚などの扉に開放防止器具を付けている。
万一、家具が転倒しても、避難路をふさがない置き方をしている。
テレビを壁またはテレビ台に固定し、テレビ台も固定している。


図1 家具類の転倒・落下対策の例
画像 家具類の転倒・落下対策の例


図2 ガスメーターの復帰方法
画像 ガスメーターの復帰方法