テキスト版
広報いなぎ
平成26年9月1日号 2面


      
いざという時のために家庭や職場で地震への備えを!
8月30日から9月5日は防災週間
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▽問い合わせ 稲城消防署防災課防災係

 9月1日は、関東大震災が発生した日です。大正12年(1923年)のこの日、関東地方を中心に甚大な被害が発生しました。毎年9月1日は「防災の日」とされ、この日を中心とする1週間が「防災週間」(8月30日から9月5日)となっています。
 もし、多摩直下を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生した場合の市内の被害は、死傷者は約1,000人、建物の全壊は約660棟と想定されます。
 地震による被害を最小限にくい止めるには、自助(自分の命は自分で守る)、共助(自分たちのまちは自分たちで守る)が必要です。
 この「防災週間」を機会に、家庭や職場で震災対策について再確認しましょう。

地震 その時 10のポイント
○グラッときたら身の安全
○落ちついて 火の元確認 初期消火
○あわてた行動 けがのもと
○窓や戸を開け 出口を確保
○落下物 あわてて外に飛び出さない
○門や塀には 近寄らない
○正しい情報 確かな行動
○確かめ合おう わが家の安全 隣の安否
○協力し合って救出・救護
○避難の前に安全確認 電気・ガス

家庭での日頃からの備え
 家庭では、普段から非常時の持ち出し品を準備しておきましょう(表1参照)。また、万一の時に慌てないために、家庭内で避難所や避難経路などについて、事前に話し合っておきましょう。

表1 非常時の持ち出し品チェックリスト
チェック項目
飲料水(1人1日3リットル)
非常食品(3日分以上が目安)
救急医療薬品類(常備薬など)
携帯ラジオ(予備の電池も用意)
懐中電灯(予備の電池も用意)
現金・貴重品
衣類
ウエットティッシュ・トイレットペーパー
タオル(大・小)


家具類の転倒防止対策
 近年発生した大きな地震で、けがをした方の原因は、家具類の転倒・落下によるものが30から50%と大きな割合を占めています。また、転倒した家具類につまづいたり、割れた食器やガラスでけがをするなどの二次的被害も引き起こします。こうした被害を防ぐために家具の転倒防止対策をしましょう(表2・図1参照)。

表2 家具類の転倒・落下防止チェックリスト
チェック項目
大きな家具は、器具を使って壁や天井に固定している。
器具を取り付けている壁や天井には、十分な強度がある。
二段重ねの家具は、上下を連結している。
ガラスにはフィルムを貼るなど、飛散防止をしている。
収納物が飛び出さないよう、戸棚などの扉に開放防止器具を付けている。
万一、家具が転倒しても、避難路をふさがない置き方をしている。
テレビを壁またはテレビ台に固定し、テレビ台も固定している。



災害時にはペットも被災します
 災害時のペットの避難は最寄りの避難所に避難した後に災害対策本部が指定するペットと同行避難が可能な避難所で実施します。飼い主の方には日頃から次のことを参考に災害時の備えをお願いします。
○飼い主の方自身でケージと食料の備えをしておきましょう。
○避難所では、飼い主不明の動物は受け入れることができません。犬の場合、必ず登録と狂犬病予防接種をしましょう。飼い主の連絡先を書いた迷子札やマイクロチップを装着するのも有効です。
○犬以外のペットも予防接種があるものは実施してください。避難する際は、狂犬病予防注射接種記録などが記載された「動物同行避難健康手帳」をすぐ持ち出せるよう準備しておきましょう。

地域での日頃からの備え
 地震が起きた場合、全ての現場に救急車や消防車がすぐに駆け付けることは困難です。阪神・淡路大震災では、倒壊家屋などから救出された方の7から8割は家族や近隣の方に助け出されました。発災直後は、地域の方々による連携が不可欠です。自主防災組織の防災訓練などに参加して、日頃から地震に備えましょう。

住宅や事業所の耐震補強
 阪神・淡路大震災では、死者の約8割が、家屋などの倒壊による圧死でした。家族や従業員などの命を守るためには、住宅や事業所の耐震補強を行い、地震に強い建築物にしておくことが何より大切です。特に、昭和56年5月31日以前の建築物は、耐震性が低く、倒壊の恐れがあります。市では、木造住宅の耐震診断、耐震改修に対して助成を行っています。

帰宅困難者について
 東京都帰宅困難者対策条例により、企業や学校での取り組みとして、発災直後はむやみに移動せずに従業員などが施設内に待機し、待機期間に伴う備蓄食料の確保を推進することとしています。
 企業や学校などは、従業員や生徒などを保護し、組織全体で対応してください。

感震ブレーカーを設置しましょう!
感震ブレーカーとは
 電気による出火を防ぐためには、避難時にブレーカーを遮断することなどが効果的ですが、大地震発生時にとっさにそのような行動がとれるとは限りません。
 感震ブレーカーは設定値以上の震度の地震発生時に自動的に電気の供給を遮断するものであり、各家庭に設置することで出火を防止し、他の住宅等への延焼を防ぐことで、被害を大きく軽減することができます(図2参照)。
設置にあたっての注意事項
 分電盤タイプなどのように、地震発生時に家庭内の全ての電気を遮断するものについては、医療機器等への影響が考えられるため、設置にあたっては注意が必要です。また、夜間に地震が発生した場合に照明が消えることで、屋外への迅速かつ安全な避難の妨げになることも考えられるため、非常灯を準備しましょう。



災害発生時の安否確認
 地震発生時は、電話やメールなどがつながりにくくなります。日頃から、家族などの安否を確認する方法を話し合っておきましょう。

地震でガスが止まったら
ガスメーターの復帰方法

 震度5を超える地震が起きた時、ガスの供給を自動的に止めるガスメーターを設置している場合の復帰方法は、図3のとおりです。
※ ガス臭い時は、操作は行わず、必ずガス会社にご連絡ください。