稲城市

NO.122 iGPの皆さんによる発電実験について

最終更新日:2022年2月11日

昨年12月21日、iGP(稲城グリーン化プロジェクト)の皆さんが取り組んでいる小水力発電機を視察させていただきました。当日は、メンバーの方たちが現場に立ち会ってご説明くださり、たいへんお世話になりました。
このiGPは、「持続可能な社会と地上の太陽」と題する稲城ICカレッジの講座から派生した市民の勉強会グループで、持続可能な社会を実現するために再生可能エネルギーを創る活動をしているとのことです。iGPでは、ミニ発電機を試作し、実際に稼働させることを計画しました。はじめに小型の水力発電機を開発し、市内の河川・水路で稼働可能な場所を探していたところ、分量橋公園内の大丸用水の堰が、水量も高低差もあるため適地であることが分かり、市に実験設置の申し出があったものです。
市としては、常設ではなく、周辺に民家も接していないことから影響は限定的であるため、一時使用を許可しております。令和2年3月に初実験を行った際に、十分な手応えを感じられたとのことでした。
そして、令和2年6月、令和3年5月・6月・9月・10月と改良を重ねながら実験を続け、現在の形ができあがってきました。
水車から発電機への入力では5キログラムメートルのトルクが確認され、200から500ワットの発電量の可能性があり、これは住宅1軒分の消費電力をまかなう規模とのことです。
視察したころは、ちょうど南多摩駅キラキラプロジェクト実行委員会の主催によるイルミネーションが点灯される時期であり、この発電機でまかなっていました。
iGPでは、この成果を小学生向けの教育プログラムとして、児童館や文化センターなどで提供していただいており、他の利用にもつなげていきたいと考えておられるとのことでした。
こうした市民主体の講座から、市民による自主研究グループが立ち上がり、さらに市民を巻き込んで発展していくことは素晴らしいことだと思います。
稲城市では、これまで自治体新電力会社の検討を進めており、令和4年度には設立に向けて動き出そうと考えております。その目的は脱炭素の推進ですが、方法としては、太陽光発電パネルの活用を第一に考えています。
小水力の活用は、商業的には難しいものと思われますが、いずれも市民参加により脱炭素を目指すという意味では共通のものがあり、それぞれの事業のスタートと発展に期待をしています。

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