わがまち稲城2017　若林邦彦（わかばやしくにひこ）さん

大丸生まれ、大丸育ちの若林さんは大丸囃子保存会で横笛を担当しています。お兄さんの影響で10歳からお囃子を始め、踊り、太鼓、横笛とステップアップしながら練習を続けてきました。
平成28年9月に行われた「第1回全国横笛コンクール」で優勝を果たしました。青森県弘前市で行われた同コンクールは、動画による一次選考、ステージでの二次選考を経て、勝ち上がった人が本選に進む形式でした。2曲の演奏を競い、課題曲「弘前ねぷた囃子」と自由曲で選考が行われました。
大会は本選に進んだ10人がお客さんを前に、ステージでの演奏を行いました。若林さんが自由曲に選んだのはオリジナルの「若囃子」。この曲は慣れ親しんだ大丸囃子をアレンジしたものです。誰でも聞いたことのある童謡から始め、徐々に切れの良いお囃子のリズムに転調します。演奏しながら曲構成を組み立て、聞かせる演奏を披露しました。
大会当日を振り返って「全国に東京のお囃子を伝えられるように演奏しました」と話してくれました。横笛らしい音色や音の強弱、切れのある指の運びなどが評価され、見事優勝に輝きました。
普段の練習は週2回、大丸囃子の練習日に行っています。
練習の成果は大麻止乃豆天神社で行われるお祭りや大丸用水れんげまつり、他地域や他市のお祭りで披露しています。
日本一になり、これからの展望を伺うと、「大丸囃子だからこそ今まで続けてこられました。いつまでも文化を絶やさないように、子どもたちに伝えたいです。良い指導者になりたいです」と話してくれました。

若林さんの演奏は、各お祭りの他、動画投稿サイト「YouTube」でも公開されています。