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第五次稲城市長期総合 基本構想(テキスト掲載)

更新日:2021年3月13日

多くの市民の声をお聞きし集約した基本構想は、令和2年第3回市議会定例会にて可決されました。
第五次稲城市長期総合計画の基本構想部分について、テキスト掲載いたします。
基本計画を含めた冊子データについては、第五次稲城市長期総合計画のページをご覧ください。

注:音声読み上げ機能等に対応するため、一部の表記を変更しています。

1 基本構想の趣旨

稲城市は、明治22(1889)年に稲城村として誕生して以来、平成31(2019)年に村制施行130周年を迎える等、長い歴史を積み重ねています。
稲城のまちなみは、網目状に広がる用水路を活用した農村地帯から、多摩ニュータウンの開発に代表される首都圏近郊の住宅都市へと変化を遂げてきました。また、市内に広がる水や緑と生活の利便性とのほどよいバランスを保ちつつ都市基盤整備を実施し、幹線道路の整備や、JR南武線の高架化によって踏切のないまちとなる等、交通の利便性と良好な環境を兼ね備えた住み良いまちとして、今日まで人口が増え続けています。
基本構想は、このような歴史的経過を踏まえつつ新しい時代を展望し、まちづくりの基本的な理念として市の目指す将来都市像とまちづくりの基本目標を掲げ、それを実現するための基本的な方向性を示します。また、様々な情勢を鑑みつつまちづくりに必要な視点を考察し、地域社会の持続的な発展とより豊かな市民生活を実現するため、市が長期的かつ総合的なまちづくりを推進するための指針として策定します。

2 将来都市像

緑につつまれ 友愛に満ちた市民のまち 稲城
みんなでつくる 笑顔と未来

3 目標年次

この基本構想は、2030年代初頭を目標とします。

4 想定人口

令和12(2030)年の人口について、9万7千人と想定します。

5 基本的な視点

第五次稲城市長期総合計画は、将来都市像とまちづくりの基本目標を実現するために特に必要な視点として次の3つを挙げ、まちづくりに取り組んでいきます。

第1の視点 市民の力が活きるまちを目指して

稲城市では、これまで市民と行政の協働によるまちづくりを推進してきました。その中で、行政主導で行なうまちづくり、市民と協働で行なうまちづくりに加え、市民が主体的に行なうまちづくりの形も見られます。
市民が自分達の目線でまちを見つめ、行政とは異なった自分達に合った方法で、身近な問題を解決してみようという市民やコミュニティの活動が行なわれています。
自分達が住むこのまちに自ら関わりこのまちを良くしていこうという意識、自分達がこのまちを形作っているという誇り、こうした「シビックプライド」を持つ市民の力が、まちづくりの中に活きるよう、市では施策を展開していきます。

第2の視点 SDGs(持続可能な開発目標)

稲城市のまちづくりの基本的な理念と、「だれ一人として取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現というSDGsの理念とは、目指すべき方向性が一致しています。
SDGsのゴール時点と同じく目標年次を2030年と定める第五次稲城市長期総合計画においては、持続可能なまちづくりを推進し、同時に、その実現を通してSDGsの達成を目指します。

第3の視点 中間点としての2030年

日本の人口が急速に減少していく中で、高齢化は、2042年に高齢化率36.1%でピークを迎えると推定されています。この頃、人口の多い団塊ジュニア世代は65歳以上となり、20歳代となる者の数は団塊ジュニア世代の半分程度にとどまるため、2040年頃に向けて生産年齢人口の減少が急激に進みます。
生産年齢人口の減少が加速する中で、全国の自治体では、公的部門と民間部門で少ない労働力を分かち合う必要があり、所得や地価が減少・下落すれば地方税収が減少する可能性もあります。自治体の運営は困難さを増すと予想されます。
第五次稲城市長期総合計画の最終年度にあたる2030年は、こうした2040年へ向けた時系列の中で、中間点にあると認識する必要があります。稲城市では2040年までの人口推移は増加が見込まれているものの、東京都や近隣自治体の多くで減少すると推計されています。少ない労働力を地域で分かち合い、社会を維持していくためには、稲城市も少ない職員数で持続的に安定した市民サービスを提供できる体制を、現時点から2040年に向けて段階的に整備していく必要があります。

6 ほどよく田舎 ほどよく都会なまち

令和元年に実施した市民意識調査では、世代を問わず、稲城市に住み続けたいと思っている人の割合が8割を超え、定住意向が強く出ています。その理由として、自然環境の良さや道路等の生活環境の良さ、買い物等の便利さ、人間関係の良さ等が挙げられています。
豊かな自然、立地や都市基盤整備による利便性、そこに暮らす人々の付き合い等が、稲城市の「ほどよく田舎 ほどよく都会なまち」といった住み良いイメージを作り出し、住み続けたいという意識につながっていると考えられます。
今後も、市民が世代交代しながら定住できる、「ほどよく田舎 ほどよく都会なまち」を目指してまちづくりを行なっていきます。

(1)ほどよい規模感

17.97平方キロメートルの稲城市の市域には、地域の生活拠点や6つの駅周辺の賑わい、幹線道路を中心とした交通網、多摩丘陵等の緑、生活に身近な里山、公園や農地、多摩川の清流や平坦地を流れる三沢川や大丸用水等の水辺、様々な表情を持つ地域がコンパクトにまとまっています。また、大型店舗ばかりでなく、中小規模の店舗、病院や公共施設等の生活に必要な施設が身近な生活圏内にあり、この規模感が暮らしやすさにつながっています。
また、行政区域が適度な広さである稲城市では、市民や地域と行政との距離感もほどよく、協働して各地域の特徴に応じたまちづくりを実施してきました。互いの顔が見える距離感が協働のまちづくりを推進しているともいえます。今後もこの規模感を大切にし、相互理解のもと協働してまちづくりを推進していきます。

(2)ほどよいつながり

市内の各地区では、市民による地域活動が行なわれており、市民が心地良く感じる程度の地域でのつながりが形成されています。近年、地域のつながりの希薄化、核家族化による子育て家庭の孤立といった社会的問題も生じていますが、稲城市では、伝統的な祭りや催事、新しいイベントをはじめとした地域のつながりを通して、地域全体で子どもの健やかな成長に関わっています。また、高齢化への対応が全国的に課題となっていますが、稲城市では、健康寿命を延ばす取組みとともに地域での見守り等により、高齢者だけでなく、だれもが地域で安心して暮らせるよう取り組んできています。少子化、高齢化が進行する今後、ほどよいつながりを活かした地域の助け合い、支え合いがますます重要となってきます。こうしたほどよいつながりが今後も保たれ、市民の活動により活力ある地域が実現されるよう施策を展開していきます。

(3)ほどよく田舎 ほどよく都会

稲城市は、新宿副都心から25キロメートル圏にありながら豊かな水や緑を有し、多摩川や多摩丘陵といった景観の良さを誇っています。一方で、都市基盤整備等を通じて安全性や利便性の向上を図り、暮らしやすい都会的な部分と、水と緑あふれる生活環境とを兼ね備え、「ほどよく田舎 ほどよく都会なまち」というイメージを持った都市へと発展してきました。
緑地等の保全や、公園・街路樹の整備等に市民と協働で取り組み、ほどよく田舎な稲城を保ちつつ、交通等の利便性をさらに向上させ、生活拠点の賑わいを創出することにより、ほどよく都会な成熟したまちを目指します。

7 まちづくりの基本目標

将来都市像「緑につつまれ 友愛に満ちた市民のまち 稲城」の実現に向け、次の5つのまちづくりの基本目標を定めます。
まちづくりの基本目標を柱として、3つの基本的な視点を念頭に置きながら、行政施策の分野を体系化してまとめます。

1 子育て・教育・文化
育ち・学びを通じてだれもが輝けるまち 稲城


2 保健・医療・福祉
だれもが地域で健やかに暮らせるまち 稲城


3 環境・経済・観光
水と緑につつまれ 活力あふれる賑わいのまち 稲城


4 都市基盤整備・消防・防犯
安全でだれもが安心して快適に暮らせるまち 稲城


5 市民・行政
みんなでつくる 持続可能な市民のまち 稲城

8 施策の大綱

1 子育て・教育・文化  育ち・学びを通じてだれもが輝けるまち 稲城

核家族化の進行や地域社会のつながりの希薄化等、子育てをめぐる家庭環境や地域社会が変化している中で、妊娠から育児に至るまで親と子が健やかに成長していくために、社会全体で支援する地域づくりを目指します。
また、教育の目的は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成にあります。
稲城市では、義務教育や生涯学習の充実、文化・芸術等に親しむ機会の提供等を通じて、学習意欲を持ち、だれもが生涯にわたり豊かで充実した人生を送ることができる社会の実現を目指します。

(1)育ち育てる力の充実

育ち育てる力をみんなで応援できる地域社会をつくるため、市民、地域、関係機関及び行政がそれぞれの役割を明確にし、全ての子育て家庭への支援を充実・強化します。

 1 育ち育てる環境の充実

全ての家庭が安心して子育てができるよう、地域における様々な子育て支援や保育、幼児教育の充実を図るとともに、それらが利用しやすく、市民ニーズを満たすものとなるよう取組みを推進します。

 2 育ち育てる相談・支援体制の充実

妊娠から出産、育児の各段階に応じた、切れ目のない相談・指導・支援により、子育ての不安軽減に努め、子どもが健やかに成長することができるよう支援します。
また、児童虐待を防ぐために、相談窓口を充実させるとともに、関係機関や地域との連携・協力により、児童虐待の未然防止や早期発見・早期対応に努めます。

 3 青少年の健全育成

青少年が地域社会に関わり、受け入れられ、地域のつながりにより育まれ、健全に生活できるよう、人や自然とのふれあいができる機会の充実に努めます。
また、多くの青少年が地域や社会で活躍できるよう、新たな担い手となる青少年リーダーを育て、地域における青少年の健全育成活動を推進します。

(2)生きぬく力の育成

次代を担う子ども達が、未来を生きぬく力を身に付け、持続可能な社会づくりを担う市民になるための素地を養う教育を振興します。また、学校生活を安全に、かつ、安心して快適に送ることができるよう教育環境を整備し充実を図ります。

 1 義務教育の内容の充実

子ども達一人ひとりが未来を生きぬく力を身に付け、持続可能な社会づくりの担い手としての素地を養うために、家庭や地域と連携し、確かな学力の育成、豊かな心や創造性の涵養及び健康で安全に生活する力の育成を図る教育内容の充実に取り組みます。

 2 教育環境の充実

児童・生徒が安全で快適に学ぶ環境を確保するために、義務教育施設や設備の充実を図り、必要に応じて改修や更新を進めます。また、安全安心な学校給食を提供し、給食を通して食に関する理解を深める機会を提供します。
経済的な支援を必要とする児童・生徒の家庭に対しては、適切な援助を行ない、全ての児童・生徒が安心して学校生活を送ることができる教育環境を充実させます。

(3)生涯にわたる学習活動と文化・芸術の振興

市民一人ひとりが自ら未来を切り拓いていくために、生涯学習の重要性と必要性はますます高まっています。
全ての市民が世代に関わらず、学びながらいきいきとした暮らしを送れるよう、生涯学習を通した「自己実現・共生・稲城らしさ」の実現を目指して効果的な取組みを推進します。

 1 生涯学習の推進

市民の生涯学習を推進するため、地域の情報・活動拠点となる施設を充実させ、自主的な活動の場所や機会を提供します。また、社会状況の変化を踏まえた多様な学習活動を振興するため、環境整備や担い手の育成を充実させ、学習の成果を地域社会で活かすことができるよう支援します。
図書館では、市民の幅広いニーズに応えながら、専門的な視点から、生涯を通じた学習活動の支援等を行なっていきます。そして、子ども達が本に親しみ、読書体験を通じて生きぬく力を育めるよう、読書活動を推進します。

2 歴史・文化・芸術の振興

市民一人ひとりが暮らすまちの歴史や文化を身近なものとして楽しみ、誇りをもって生活することができるまちを目指し、環境を整備します。
また、かけがえのない稲城の歴史を市民に伝承し、貴重な文化財を守り活用を図るとともに、優れた文化・芸術に親しみ、楽しむことができる機会の充実を図ります。

2 保健・医療・福祉  だれもが地域で健やかに暮らせるまち 稲城

市民一人ひとりが自分の健康に関心を持って生活し、安定した社会保険制度や身近な地域医療を利用しながら、生涯を通じて心身ともに健やかに暮らすことのできる地域社会を目指します。
さらに、全ての人が地域の中で、安心して自立した生活を送ることができるよう、互いを理解し合い、地域で支え合う、快適に住み続けられるまちづくりを推進します。

(1)健やかな暮らしと医療の充実

乳幼児から高齢者までだれもが安心して健康に暮らすことができるよう、市民の健康づくりと病気の予防を支援するとともに、身近で医療サービスが受けられるよう地域医療の充実を図ります。
また、市民のだれもがかかりつけ医等を持つことを推進し、市立病院をはじめとした病院と診療所の病診連携を図りながら、市民の健康を保持・増進するとともに、医療体制を充実させます。

 1 健康づくりの推進

生涯を通じて健康の保持・増進ができるよう、市民が健康的な生活習慣を重視し、主体的に健康づくりに取り組むことを支援します。そのため、予防接種や各種健診、がん検診等を推進するとともに、自分の健康は自分で守るという意識の啓発を行ない、病気の予防・早期発見に向けた取組みを充実させます。

 2 地域医療体制の充実

市民が健康的な生活を送ることができるよう、地域医療の充実を図り、身近な医療機関としてかかりつけ医等を持つことを推進します。
また、市立病院をはじめ、地域の医療資源を円滑に活用できるよう、病診連携等により、かかりつけ医等を基礎とした地域の医療機関の相互の協力体制を推進します。さらに、保健医療と福祉の連携を図り、市民が必要な医療サービスを身近で受けられる地域医療体制を充実させます。

 3 市立病院の充実

市立病院では、患者の立場に立ち、多様化・高度化する地域の医療需要に対応した、安全で質の高い医療を提供するとともに、予防医療を推進し、市民の健康づくりに貢献します。
また、地域の中核病院としての役割を果たしつつ、安定した病院運営を図り、市民に親しまれ信頼される病院を目指します。

(2)安心して暮らせる地域福祉

地域において、個人の意思が尊重され、自立した生活を安定的に送れるよう、必要な福祉サービス等の支援を包括的に提供するとともに、ともに助け合い、支え合う地域の体制づくりに努めます。
また、安心して暮らし続けられる地域福祉を推進します。

 1 地域福祉の展開

市民の生活課題に対応する相談支援体制の充実に努めます。
また、全ての人が地域で安心して生活できるよう、地域で支え合い、個人の尊厳が守られる体制づくりを推進します。

 2 高齢者福祉の充実

高齢者がいつまでも元気にいきいきと、地域で見守り合い、支え合いながら暮らし、また、医療や介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムを推進します。

 3 障害者(児)福祉の充実

障害者が、住み慣れた地域で自分らしくいきいきと暮らしていけるよう、個々の特性に応じた相談支援やサービスの提供等、障害者や障害児の福祉の充実に努めます。
また、障害の重度化、障害者やその家族の高齢化が進む中、支援を必要とする人がライフステージに応じたサービスを受けられるよう、情報提供やサービス提供体制の確保に努めます。
さらに、就労等の社会参加の機会や地域との交流の場の充実を図ることで、障害への理解を深め、支え合う地域づくりの推進に努めます。

 4 生活の安定と自立への支援の充実

生活困窮者に対して早期に相談に応じ、関係機関等と連携して、個々の状況に応じた包括的な自立支援に取り組みます。
また、要保護世帯に対しては、生活保護を適正に実施します。

(3)公的医療保険と年金制度の推進

だれもが必要とする医療サービス等の制度を持続可能とするために、受益と負担の公平性を確保しながら、健全で安定した公的医療保険等の社会保険制度を適正に運用します。

3 環境・経済・観光  水と緑につつまれ 活力あふれる賑わいのまち 稲城

稲城市では、多摩丘陵の東端に位置する豊富な緑と、多摩川や三沢川、大丸用水等の豊富な水とを活かしてまちづくりを行なってきましたが、都市化の進展や人口の増加、地球温暖化の影響等により、市の置かれている状況は変化しつつあります。緑を保全し、市民、企業及び行政等が一体となり、地域全体で、人と自然が共生できる環境づくりに取り組み、将来にわたり里山等の自然と生活が近接した良好な環境の持続に努めます。
また、良好な自然環境と生活環境に加え、特色ある都市農業や地域に根ざした商工業等の経済活動、スポーツ・レクリエーション活動等で生み出された活力といった魅力を観光資源として活用することで、さらに賑わいのあるまちづくりを推進します。

(1)地域循環共生圏形成の推進

人と自然、人と人とが共生できる環境のまち稲城を将来の世代へとつなげるため、環境負荷の低減と地球温暖化に伴う気候変動に適切に対応します。
また、公害対策や環境美化により、豊かな自然環境と生活環境を守り、多くの恵みをもたらす生物多様性を保全し、地域循環共生圏の形成を推進します。

 1 環境負荷の低減と地球温暖化対策の推進

温室効果ガスの発生抑制、省エネルギー・省資源、再生可能エネルギーの活用といった地球環境に与える負荷を減少させる緩和策を推進するとともに、気候変動の影響を回避・軽減するための適応策を推進することで、持続可能な社会の構築に努めます。

 2 循環型社会づくり

限りある資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り低減するため、廃棄物の発生回避(ごみになるものを断る:Refuse)、排出抑制(ごみの減量化:Reduce)、再使用(Reuse)、再資源化(Recycle)を基本に、市民・自治会、事業者、教育機関及び関連団体と行政との協働(Cooperation)により、資源循環型社会の形成に努めます。

 3 良好な生活環境の保持・増進

有害物による水質・土壌・大気汚染等を防止することを通じて豊かな自然環境を守るとともに、身近な生活環境を良好に維持し、将来世代にわたっての環境美化等、地域の中で、市民と協働して清潔で美しいまちづくりに向けて様々な取組みを推進します。

 4 生物多様性の保全

市内に生息する生物の多様性を持続的に守り、多様な生態系サービスを将来にわたって享受できる自然との共生社会を推進するため、地域における生物多様性の保全に努めます。

(2)豊かな水と緑のあるまちづくり

緑豊かな環境を将来に継承し、貴重な財産である自然景観を維持していくため、緑の保全と市街地緑化の推進を図り、四季を感じるまちづくりを進めます。
また、稲城市の特徴である水と緑のネットワークや身近に緑を感じられる場所としての公園の魅力をより一層高め、有効に活用するまちづくりを推進していきます。

 1 自然環境の保全と緑の創出

稲城市の魅力である豊富な緑を継承していくとともに、水と緑の空間を創造し、市民共有の財産として豊かに育んでいくため、景観的にも重要な樹林地や農地等、身近な緑地の保全を図ります。
あわせて、公共施設等の緑化を推進し、市街地に新たな緑を創出していきます。

 2 水と緑・公園の魅力の向上

市民との協働により公園の整備、維持管理を行ない、だれもが集える魅力ある公園づくりに努めます。
また、市内に広がる水と緑のネットワークを活かす情報の発信を充実させ、市民が憩い、楽しめる場の提供に努めます。

(3)活力あふれるまちづくりと魅力の発信

活力あふれ賑わいのあるまちを目指し、活力に満ちたふれあいのある農業、来訪者が賑わいと活気を感じられ市民が豊かな生活を実現できる商工業、だれもが生涯を通じて健康で豊かに楽しめるスポーツ・レクリエーション活動、これらの全ての活性化を図るとともに、相互連携による総体的な魅力の向上を推進します。
また、市民と行政の協働による活動や稲城市観光協会の活動と合わせて、活力と賑わいの創出を一体的に推進するとともに、市内外へまちの魅力を発信します。

 1 持続可能な都市農業の振興

都市化の進展による農地の減少や後継者不足、周辺環境の変化等、稲城市における農業を取り巻く環境は依然厳しい状況にある中、農産物を供給するだけではなく、環境の保全や防災、良好な景観の形成、農作業体験・交流の場の提供といった様々なふれあい等、都市農業の持つ多面的な機能が発揮されるよう、農業者、市民、農業関係団体及び行政が相互に理解を深めながら、農地の活用に努め、他産業との連携も通じて、持続可能で活力ある都市農業の振興を図ります。

 2 商工業の活性化

商業においては、商店街や小規模店舗の活性化等への支援を軸に、駅周辺への中小規模商業店舗の誘致等により、魅力的な商業空間の形成を目指します。さらに、市内の商業環境の変化に対応しつつ、他産業との連携や観光を契機とした商店街の活性化等にも取り組み、暮らしをより便利に、豊かにするための商業振興を進めます。
工業においては、市民のものづくりへの理解を深めつつ、人材の育成や新たな技術への対応を支援すること等により、安定した経営が継続できるよう、事業者の育成に努めます。
また、多様な働き方や市内における創業の支援等を通じ、市内でいきいきと働ける環境づくりを進めます。

 3 スポーツ・レクリエーション活動の振興

「市民ひとり1スポーツ」を目標に、全ての市民が生涯にわたり、スポーツ・レクリエーション活動を気軽に楽しめる機会や、プロスポーツ等の魅力に触れ、スポーツに興味を持ってもらう機会の充実を図ります。
また、「スポーツを支える担い手」を育成し、スポーツを推進することで、健康増進や競技能力の向上、さらには子どもから高齢者までの世代間交流を促進し、スポーツを通じた地域の活性化に努めます。
さらに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会において自転車競技ロードレースのコースとなったこと等により高まった気運を契機として、スポーツに関する意識の高まりをさらに浸透させ、レガシーとしての定着に努めることで、スポーツを活用した魅力あるまちづくりを推進します。

 4 賑わいの創出による観光のまちづくりの推進

稲城市の恵まれた里山や多摩川・三沢川等の自然環境を活かし、既存の歴史遺産、文化財、文化・芸術活動等の観光資源の魅力に磨きをかけるとともに、新たな発掘を行ない、農業、商業、スポーツ及び市民活動等の関連分野における諸活動を観光事業につなげることにより、観光の活性化、持続化を図ります。また、よみうりランドの拡充、TOKYO GIANTS TOWN(仮称)の新設に合わせ、市内への誘客を図るために、関係各所との連携を図ります。その上で、稲城市観光協会を中心に、シビックプライドを持つ市民や関連活動団体をはじめ、企業、大学等の教育機関等と連携して、イベント等への集客力を高めます。
また、周辺地域との観光連携により交流人口を増やすとともに回遊性を高め、地域経済の振興やまちの賑わいを創出し、市内外にまちの魅力を発信することを通じて、観光のまちづくりを推進します。

4 都市基盤整備・消防・防犯  安全でだれもが安心して快適に暮らせるまち 稲城

稲城市は、豊かな水や緑と調和した都市環境を備えるとともに、東京都心部や周辺都市との交通の利便性にも優れています。良好な環境と交通の利便性を合わせ持つ優位性を活かし、安全で快適な住み良いまちを目指します。
そして、市民生活を脅かす災害や犯罪等に対しては、市民一人ひとりの意識の向上と地域での活動とを基礎に、関係団体とも一体となって、安全で安心して暮らし続けることのできるまちづくりを推進します。

(1)安心して暮らせるまちづくり

地域の特徴や豊かな水と緑の資源を活かし、計画的な土地利用と土地区画整理事業による市街地の一体的な整備を行ない、駅周辺等の各拠点の活性化を図ります。
また、既成市街地の再生に向けて取り組み、定住型で世代交代のできる持続可能なまちづくりを推進します。

 1 計画的で適切な土地利用の推進

地域の特徴や豊かな水と緑の資源を活かした、安全安心で快適なまちづくりを行なうため、計画的で適切な土地利用を推進します。
また、市街地環境の快適性、まちなみの美しさの創造等、総合的な住環境を形成するため、市街地整備の進捗状況等を踏まえ、用途地域等の変更や地区計画の拡充を進めます。

 2 市街地の整備

良好な住み良い環境づくりと公共施設の整備・改善を図るために、土地区画整理事業等による市街地の一体的な整備を進めます。
駅周辺等の各拠点については、商業・業務・住宅等が複合する機能性・利便性の高いまちの熟成を図ります。

 3 市街地の再生

多摩ニュータウン事業や土地区画整理事業等の面的整備により供給されてきた多種多様な住宅の老朽化が進む中、少子高齢化や核家族化等の近年の課題により変化する、住宅やまちのあり方への市民ニーズを的確に把握していきます。その上で、老朽化した団地再生の支援等、様々な世帯や世代が円滑に世代交代しながら暮らせるまちへの再生に取り組みます。

(2)便利で快適な生活環境の整備

市民生活の利便性を高めるために、道路の整備充実を図るとともに、公共交通機関の充実や自転車利用の充実等に取り組み、交通環境の向上を図ります。
また、下水道の整備により衛生的な生活環境を形成するとともに、総合的な水害対策を推進し、だれもが安全で快適に暮らすことができる、住み良いまちづくりを推進します。

 1 道路環境の向上

周辺の都市を結ぶ広域的な幹線道路については、都道の整備促進等を関係機関に要請します。市民の日常生活に関わりの深い道路については、道路の拡幅等、交通安全や防災の視点を含めた道路網整備を進めます。
また、だれもが安心して利用できる道路を維持していくため、計画的な道路施設等の維持管理に努めます。

 2 交通環境(モビリティ)の向上

市内の鉄道や路線バス等の公共交通の充実と利便性・安全性の向上、利用者だれもが利用しやすい施設の充実を、公共交通機関の事業者に要請するとともに、JR武蔵野南線の旅客化等の広域的な鉄道交通の充実に向け構想化されている事業について、関係機関と調整を図ります。
また、土地区画整理事業の進捗等に合わせて駅前広場等を再整備し、アクセスの向上を図るとともに、交通安全対策や利便性と安全に配慮した自転車利用の環境整備を推進し、交通環境の充実に努めます。

 3 衛生環境の向上

汚水排水整備区域の拡大を図り、関連事業に合わせ、下水道の整備を進めます。
老朽化する下水道管については、計画的な修繕や改築工事を進める等、適切な維持管理に努めます。
また、地方公営企業として下水道事業の経営戦略を策定し、将来にわたり安定した経営が可能となるよう経営基盤の強化に努めます。

 4 総合的な水害対策の推進

集中豪雨や度重なる台風の到来による浸水被害から市民の生命・財産を守るため、河川・水路の整備を進めます。整備にあたっては、治水及び利水のみならず市民が楽しめる親水機能と生態系に配慮するとともに、河川・水路の整備と連携して総合的な浸水被害対策を進めます。

(3)安全で安心な暮らしを守る対策

稲城市では、消防組織法に基づき、消防を十分に果たすため市長が消防の管理を行ない、消防本部、消防署及び消防団を設置しています。市民が安全で安心して生活できるよう、消防団をはじめ防災関係団体と連携した消防体制の充実に努めます。大規模災害に備え、第一に自らの命は自らが守る自助の考え方、第二に自分達のまちは自分達で守る共助の考え方、この二つの考え方に立つ市民と公助の役割を果たす行政とが連携し、地域防災力の充実強化に努めます。
また、市民、警察及び関係団体等が一体となって、防犯に関する情報の共有や防犯意識の高揚を図り、自主的な防犯活動を通じて地域の防犯力の強化を推進します。
さらに、悪質商法等に巻き込まれないよう、消費生活情報の提供等を行ない、消費者意識の向上を図ることにより、安全で安心な暮らしを送れるまちを目指します。

 1 消防体制の充実

超高齢社会や核家族化社会に対応した消防活動体制の充実、また、多摩直下地震や豪雨災害の発生を見据え、時代の変化にも的確に対応した消防機動力を計画的に整備します。
また、消防署、消防団等が連携し、実災害に即した訓練を積み重ね、即応体制を強化することにより、市民が安全で安心して生活することのできる消防体制の充実に努めます。

 2 救急医療体制の充実

救急出動件数が増加する中で、救急に対する市民ニーズの多様化にも対応していくため、高度化する救命処置の技術に対応した救急活動体制の充実と質の向上に努めるとともに、救急車の適正利用の普及啓発を行ないます。
また、市民の応急救護能力の向上を図るとともに、二次救急医療機関である稲城市立病院をはじめとした医療機関とより一層の連携を図り、地域の救急医療体制の強化に努めます。

 3 地域防災活動の推進

大規模地震や集中豪雨により、甚大な人的・物的被害の発生が懸念される中、災害から市民の生命・財産を守るため、市民一人ひとりの防災意識の高揚と自主防災組織を主体とした共助の防災体制づくりを推進し、地域防災対策の環境づくりと合わせ、災害に強いまちづくりを推進します。

 4 防犯活動の推進

安全で安心して暮らせる社会を目指し、稲城市安全・安心まちづくり推進協議会を中心に、警察署、防犯協会、自治会、防犯活動ボランティア団体及び行政等が連携するとともに、市民一人ひとりの高い防犯意識により高まった地域の防犯力の一層の向上を目指します。さらに地域の課題や目的に向かって、自主的・実践的活動を積極的に広げていくことにより、地域ぐるみで防犯活動を推進します。

 5 安全で安心な消費生活の推進

安全で安心な暮らしを送れるよう、消費者団体等の活動の支援や、消費生活に関する様々な取組みを実施し、市民が「自立した消費者」として「持続可能な消費」について「つかう責任」を意識した消費行動ができるよう働きかけを進めます。

5 市民・行政  みんなでつくる 持続可能な市民のまち 稲城

一人ひとりの市民が、互いの多様性や能力を認め合い、尊重し、心豊かで活力に満ちた生活を送れる地域社会を実現し、平和な社会を継承していきます。
様々な地域課題に対しては、シビックプライドを持つ市民や多様なコミュニティと行政の協働によって解決を図っていきます。
そして、全国的に労働力人口が減少し、人材や税収の減少といった困難の中にあっても、持続可能な自治体経営に取り組み、質の高い市民サービスを将来にわたり安定して提供できるまちづくりを推進します。

(1)互いに尊重し合う意識の醸成

市民一人ひとりが互いを大切にし、多様性を認め合う意識を醸成することで、全ての人の人権が尊重される地域社会の実現を目指します。また、男女共同参画をはじめとした取組みを実施することで、一人ひとりの個性や能力が尊重され、あらゆる人が自分の意思で様々な分野に参画できる活力ある社会を推進します。さらに、稲城市平和都市宣言に基づき、平和を尊重する意識の高揚を図る等、稲城市民憲章の理念を土台とした総合的な取組みにより、平和で友愛に満ちた心豊かなまちづくりを推進します。

(2)コミュニティの充実と交流の推進

地域の活性化や課題解決力の向上を図るため、自治会や市民活動団体等のコミュニティの形成や育成の支援を推進します。
また、国内外の都市や多文化との交流及び協力を市民が主体となって推進し、市民の人生を豊かなものにするとともに、地域の活性化を図ります。

 1 コミュニティの育成支援

市民ニーズや地域課題が多様化・複雑化していく中で、地域課題解決力の向上や魅力的な地域づくりを促進するため、シビックプライドを持って活動する団体等の各種コミュニティの形成や育成の支援を推進します。
また、自治会や市民活動団体等、全てのコミュニティ間における連携・協力を促し、市民の交流活動及びコミュニティの活性化を図ります。

 2 都市間交流・多文化交流の推進

教育・スポーツ・文化・産業等の様々な分野で、子どもから高齢者まで、市民が主体となった国内外の都市や多文化との交流を推進し、人や物の交流や相互の協力を通して地域の活性化を図ります。
また、こうした交流により様々な文化や人と出会い、つながることで、市民が幅広い視野や国際感覚を育み、これらの経験を通して人生を豊かなものとできるよう交流を推進します。

(3)市民が参加するまちづくり

市民ニーズに対応し、地域課題を解決するため、市民が必要としている行政情報を積極的に発信・公開します。また、市民ニーズの把握に努め、さらに双方向性を意識した情報の共有化を進めていきます。
そして、様々な機会を捉え市民参加を進めるとともに、市民と行政が協力し、協働のまちづくりを推進します。

 1 市民と行政の情報の共有

行政に対する市民の理解と信頼を深め、協働を進めるため、市民に分かりやすく確実に伝わるよう行政情報を積極的に発信し、公開していきます。また、市民と行政が密にコミュニケーションを図り、市民ニーズの把握や情報の共有化を進めます。多様化する情報媒体の特性を活かした効果的・効率的な広報・広聴活動を推進していきます。
情報の取扱いにあたっては、個人情報に配慮し、公文書を適正に管理していきます。

 2 市民協働の推進

市民と行政の協働の意識を醸成するため、様々な機会を捉えて、まちづくりへの幅広い市民の参加を促します。
また、シビックプライドを持つ市民や団体と行政が互いの特徴を理解し合って、それぞれの強みを活かし、補い合いながら、多様化・複雑化する市民ニーズや地域課題に、地域全体で取り組む協働のまちづくりを推進します。

(4)持続可能な自治体経営

少子高齢化による労働力人口の減少は、人材確保の困難さや税収の減少という自治体経営にとって大きな課題につながります。
こうした社会環境下においても持続可能な自治体経営を進めていくため、さらなる行政の効率化と財政基盤の強化に努めます。また、職員の能力と組織の生産性を高め、AI等の技術の利活用等により事務の効率化を図り、多様化する市民ニーズに応えていきます。

 1 健全な行財政運営

少子高齢化をはじめとする社会環境の構造的な変化に適応しうるよう、新たな視点も取り入れながら、強固かつ柔軟な財政基盤を構築するとともに、将来負担の低減を図ります。また、自治体間連携や官民連携等の様々な手法により、効率的な行政サービスの提供に取り組みます。さらに、新たな市民ニーズにも対応できるよう、事業等の重点化や効率化も念頭に不断の見直しを行ない、健全な行財政運営を進めます。

 2 行政サービスの向上を担う人材の育成と配置

自治体経営に必要な職員の確保と育成に努め、働き方改革の推進や職場環境の整備によって個々の人材を活性化します。あわせて、稲城市の持つ人的資源の能力がより効果的に発揮できる組織体制への最適化を図ることで、組織全体としての生産性を高め、効率的な行政運営を図るとともに、より質の高い行政サービスの実現を目指します。

 3 情報システムを活用した行政サービスの向上

AIやRPA等の発展し続けるICTやマイナンバーカードを利活用し、市民の利便性の向上を図るとともに、行政の事務の効率化を図ります。
また、多様化する市民ニーズに対応し、より質の高い市民サービスの提供を可能とする事務処理環境の整備に努めていきます。

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稲城市 企画部 企画政策課
東京都稲城市東長沼2111番地
電話:042-378-2111 ファクス:042-377-4781

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