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「稲城」の地名の由来

更新日:2017年6月28日

稲城村の誕生

明治22年(1889年)4月1日、東長沼外ひがしながぬまほか村連合そんれんごう戸長役場こちょうやくばの管轄下にあった、東長沼・矢野口・大丸・百村・坂浜・平尾の六か村は、町村制の公布に伴う町村統合によって一つの村となり、「稲城村」が誕生しました。稲城という名称は、この時に新しく命名された村名です。
稲城村の誕生により同年の4月25日には、東長沼の常楽寺じょうらくじにおいて村議会の選挙が行われ、12名の議員が選出されました。
さらに6月8日には、村議会の議決を経て、初代村長に森清之助もりせいのすけが就任しました。
なお、当時は北多摩郡上染屋村かみそめやむら戸長役場の管轄にあった押立村は、この時に新しく誕生した「多磨たま村」に属することになりました。
このように、明治21年に公布された町村制によって、翌22年に稲城村と多磨村が誕生し、江戸時代以来長く続いていたこれまでの村は廃止され、村のなかの大字おおあざとして生き続けることになりました。

町村合併にあたって政府は、新町村の名称については、吸収合併きゅうしゅうがっぺいの場合は大町村名を、対等合併たいとうがっぺいの場合は旧村名称を「参互折中さんごせっちゅう」して命名するように命じていました。
稲城村の場合は、新村を構成することになる六か村には、きわだった大村はなく、当初から対等合併による新しい村名の検討が行われたと考えられます。
合併の動きが進行するなかで、新村名についていろいろな候補があげられ、検討されましたが、新村名の命名に関わる歴史的な史料は、残念ながら現在のところ確認されていませんので、「稲城」の地名の由来を明確にすることはできません。
ただ、言い伝えや古い研究が残っており、それらをご紹介します。

「稲城」地名の由来の2説

東長沼の故川島琢象たくぞう氏は、言い伝えとして父親である川島吉蔵の話を伝えています。
それによると、東長沼外五か村連合戸長であり、のちに初代村長となる森清之助もりせいのすけから新村名について相談をもちかけられた奚疑けいぎ塾の創始者窪全亮くぼぜんりょうが「稲穂」と「稲城」の二候補を示し、結局「稲城」が選定されたということです。
「稲城」の選定にあたっては、矢野口・東長沼・大丸の地にとりで小沢城おざわじょう長沼城ながぬまじょう大丸城おおまるじょう)があったという歴史的な事実と、この地が稲の産地であり、昔からよい米がとれたということが考慮されたといいます。(川島琢象、『窪全亮くぼぜんりょう先生と奚疑けいぎ塾』昭和61年発行より)

また、狛江の故石井正義いしいまさよし氏が、昭和7年、昭和8年(1932年、1933年)頃に著した「武蔵野郷土地名稿むさしのきょうどちめいこう(草稿)」(狛江市・故石井干城氏所蔵)には、「稲城村は稲毛村と称号すべきも許可なくして、稲城は稲毛の意義として命名せるなり」とあります。
この史料がどのような根拠から述べられたのかは明らかではありませんが、当初「稲毛村」の名称が選ばれ、神奈川県へ上申じょうしんされたが許可が得られず、字義じぎのつうじる「稲城村」と命名したというものです。

「稲城」という村名の由来について記したものは、以上の2点しか確認されていません。この2説について次に検討してみます。

稲城村誕生の3年前に当たる明治19年(1886年)に作成された『地誌ちし編輯へんしゅう取調簿とりしらべぼ』の沿革欄には、市域六か村の歴史的沿革が記されています。
ここを見ると、各村ともほぼ同文であり、「往古事蹟不詳、鎌倉府ノ頃稲毛三郎重成之ヲ領、後重成ノ族小沢左近将監信重之ヲ給シ、応安ノ頃小沢左エ門尉国高之ヲ領ス」などの記述が見られます。
この地が鎌倉時代に稲毛いなげ氏や小沢おざわ氏の所領であったことが記されているのです。
この時期の村の人々は、共通の歴史的認識として「稲毛」や「小沢」を共有していたと考えることができます。
このようなことから新しい村名に「稲毛」が選ばれたとしても不思議ではないように思われますが、それが不許可になり、後になぜ「稲城」となったのか不明です。

いずれにしても、新しい村の誕生に当たっては、多くの人々の思いがあって、検討が重ねられ最終的に「稲城」に落ち着いたのかもしれません。
現在のところ、「稲城」の地名の由来を明らかにすることはできませんが、今後の新しい具体的な史料が発見されるのを期待したいところです。

注釈:詳しくは次の資料をご覧ください。
『稲城市史』下巻(平成3年稲城市発行)
『稲城のあゆみ』(平成3年稲城市発行)

このページについてのお問い合わせ

稲城市 教育部 生涯学習課
東京都稲城市東長沼2111番地
電話:042-377-2121 ファクス:042-379-0491

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