【150話記念】作者 井上ジェット氏インタビュー

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ページID1013371  更新日 令和7年12月27日

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広報いなぎ毎月1日号に掲載している4コマ漫画「なしのすけが行く」。

令和8年1月1日で150話に到達することを記念し、作者の井上ジェット先生へインタビューを行いました!

令和7年11月5日、いなぎ発信基地ペアテラスにて語っていただいた熱い想いをお楽しみください!

インタビューの様子(画像)

井上ジェット先生について

プロフィール

 ゲームのデザインや設計、アニメーション制作、キャラクターデザイン等のマルチクリエイターとして活躍。

 メカニックデザイナー大河原邦男氏がデザインした稲城市公式イメージキャラクター「稲城なしのすけ」「オネカン戦士稲城ペダリオン」のアートワークを担当。
 稲城なしのすけのイラスト、マンガ等を12年間担当してきた。

Q ペンネームについて教えてください。

A ジェット機のように力強い推進力で皆を乗せて前へ進む人になりたいという意味を込めています。飛行機に乗ると分かると思いますが、離陸するときに「ジェットエンジンってこんなに力強いんだ!」と感じることができると思います。ジェット機はジェットエンジンを動力にして、自分が今いるところからいろいろな楽しいところに連れていってくれますよね。自分がクリエイティブな活動に参加するとき、ジェットエンジンのようにプロジェクトを推し進められるようなクリエイターでありたいという思いで付けたペンネームです。

 クリエイター活動を始めてから、もう長年使っています。稲城市さんと関わるようになる前からですね。本名が当て字で万人に一目で正しく読んでいただける名前ではないので、ペンネームはパッと見て分かるものが良いなと思っていたことも理由の一つです。

Q 大河原邦男先生とのかかわりは?

A もちろん僕は大河原先生の大ファンです。子供の頃にガンダム、ダグラム、タイムボカンシリーズ等をテレビで見て、遊び心と曲線美のある大河原メカに魅了されていました。
 僕は学校を出た後、最初はゲームの会社に就き、ゲームの企画やシネマティックシーン(ゲーム中の映画のようなシーン)を担当していました。一昔前はCGのソフトは大変高価で、ゲーム会社にいたためにCGムービーの仕事に携わることができました。その後、ガンダムのアニメーション制作会社として有名な株式会社サンライズ(現;株式会社バンダイナムコフィルムワークス)で「SDガンダムフォース」というアニメでCGアニメの演出ができるということで、そのアニメ制作プロジェクトに関わることになりました。その後もサンライズさんでサンライズ関連作品のいろいろなお仕事をさせていただく中で大河原先生とも一緒にお仕事をさせていただけました。僕にとって大河原先生は本当に憧れの方だったのですが先生から、「今度ゆるキャラを創ることになったので手伝ってほしい」と声をかけていただいたんです。とても驚きました。そんな光栄なことはない、ぜひお手伝いさせていただきたいと返答し携わったのが「稲城なしのすけ」でした。

「稲城なしのすけ」のイラスト

 なしのすけ制作における大河原先生から僕への依頼内容は、先生が描き下ろしたなしのすけのデザイン画を基に「いろいろなポーズをとったなしのすけ」を描くことでした。「そんな大事な仕事をお任せいただけるなんて」ととても嬉しく思い、一生懸命にイラストを描きました。先生から「数パターンで良いよ」と言っていただいていたのですが10パターンくらい描いて提出してしまい。その後稲城市から「市の公式キャラクターが出来ました」との情報が解禁されたとき、その誌面には僕が先生に提出したイラストが載ってしまっていたんです。もうびっくりしました。「先生のデザイン画ではなくて僕のイラストが載っている?!」と。きっと先生は何もおっしゃらずに稲城市に提出されて、当時の市の職員さんはそのイラストを僕が描いたものだとは知らずに掲載していたのかもしれないと思いました。
 その後、先生が「これからもなしのすけを一緒に作ろうよ」と言ってくださったので、以降一緒にやらせていただいています。先生と一緒に「メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクト」に関われることになったことに、感謝と感激の気持ちが消えたことはありません。

Q 「メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクト」で、なしのすけのイラスト以外にご担当いただいたことは?

A プロジェクトのロゴデザインや、令和3年に「自転車のまち稲城」を象徴する市オリジナルキャラクターとして登場した「オネカン戦士稲城ペダリオン」のイラストを担当しています。令和5年度から始まった「メカデザインコンテスト」では応募作品の審査や、コンテスト応募のヒントとなるメカデザインのワークショップの講師も努めました。

「メカデザインワークショップ」開催の様子
「メカデザインコンテスト」デザインワークショップの様子(令和6年度)

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4コマ漫画「なしのすけが行く」について

Q 連載を開始したきっかけは?

A 僕は4コマ漫画を描くのが趣味でした。なしのすけが誕生した当時、自分のWEBサイトやSNSに趣味として、なしのすけの4コマ漫画を掲載したいと思い、試しに7本くらいの4コママンガを作ってみました。掲載許可を取ろうと当時なしのすけ関係の窓口を担ってくださっていた企画政策課の職員さんに連絡したんです。そうしたらその漫画は市長まで見ていただいたようで、市のほうから「広報誌に載せませんか?」とご提案くださって決定しました。「掲載していただけるならしっかりしたものを仕上げないと」と改めて制作したのが第1話です。

「なしのすけが行く」1話

 第1話は、既に矢野口駅にモニュメント(時計台、国際ソロプチミスト様よりご寄贈)が出来ていたので、なぜあそこにモニュメントがあるのかを題材にしたら面白いんじゃないかと思って描きました。なしのすけのキャッチフレーズが「黄色い彗星」とウェブサイトに掲載されていたのでそれも盛り込みました、このイラストはまるで隕石ですけど(笑)。なしのすけは矢野口に黄色い彗星として誕生したとすればあそこにモニュメントがある理由になるなと。アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する「シャア・アズナブル」の異名が「赤い彗星」なので、きっとそれを意識されて「黄色い彗星」というキャッチフレーズが当時は市のほうでつけられていたようです。

Q 「なちのちゅけ(なっち)」について教えてください。

A なっちは漫画内でなしのすけの話し相手のキャラクターが必要と思い、“市内のどこかの梨園から生まれた梨の妖精”という設定で登場させました。小さくて親しみやすいですよね。

「なしのすけが行く」5話の画像

 矢野口駅で毎年実施されている「矢野口駅前きらきらフェスタ」の時になっちを見ることができますよ。ご存知ですか?

 矢野口駅に設置されているなしのすけ時計台は、もちろん他の駅と同様になしのすけ単体で設置されているのですが、イルミネーション期間にはなっちが登場するんです。実行委員会(矢野口駅前きらきらフェスタ実行委員会)の方が作ってくださっているのだと思います。衣装も毎年違うものを作って着せてくださっているようで、とても感激しています。

矢野口駅前のなしのすけ時計台
令和7年12月の「矢野口駅前きらきらフェスタ」仕様のなしのすけ時計台(矢野口駅前北口ロータリー)


 僕はそれにすごく感動して、漫画にも描かせていただきました(第104話)。まんがの中では「稲城の市制施行50周年」と「なしのすけ誕生から10周年」を記念した帽子ということで登場させました。実行委員会の方に「まんがに登場させても良いですか」と確認したんです。

「なしのすけが行く」104話

令和3年度「矢野口駅前きらきらフェスタ」開催当時のなしのすけ時計台の画像
令和3年度「矢野口駅前きらきらフェスタ」開催当時のなしのすけ時計台(矢野口駅前北口ロータリー)

 なしのすけは市の公式キャラクターですから、彼にはあまりズルいことはさせられない。なので羽目を外した行動はなっちにやってもらっています(笑)。

こぼれ話

 なっちはお金が好きなように見受けられて、それが良いとお声をいただいたことがあります。これは稲城市(=自治体)は税金で運営されているので税金のお話を描きたいと思ったのが発端です。でも税金のお話ってすごく難しくなってしまうので、税金に近いものという観点で「お金」をテーマにしたお話をいくつか制作してみました。せっかくなので、読者の皆様に何かしらの気付きを広げられるようなネタを時々入れられたら良いなと思っています。難しい話だらけになるとつまらないと思うので緩急をつけて描いているつもりです。

【市職員】前号(令和7年12月号、149話)のネタも「人権」というハードなテーマでしたね。「ロボットに人権はあるのか」という問いには考えさせられます。以前も「ロボットだから錆びてしまう、プールには入れないよ」といったネタをとりあげていらっしゃったことがあり(144話)、なしのすけがロボットであることがオチに使用されて面白かったですね。

 なしのすけはロボットだからイベントの日が雨だと稼働することができないですよね。そのことが表現できればと思って。実はなしのすけが誕生して間もないころは、市のウェブサイトにもそのように記載があったんですよ。じゃんけんが苦手であることと併せて。

 最近はネタとして市役所さん側からイベント情報をご提供いただくことも増えていますが、楽しいですよ。以前お話いただいてネタにした「子ども体験塾『ミュージカルを体験しよう!』(第143話)」では稲城でずっと活動されている「稲城子どもミュージカル」に以前から興味を持っており個人的にも観に行きたいと思っていたのです。なかなか足をのばせていなかったのですが、良い機会だと思ってマンガで取り上げることもできました。内容はギリギリセーフといった内容ですが(笑)。

「なしのすけが行く」143話、144話、149話の画像
(左から)143話、144話、149話

Q ニセなしのすけについて

A 「ニセなしのすけ」をご存知なのですね。ニセなしのすけは「なしのすけが行く」には登場していません。偽物なので表舞台には出てきてはいけないんです(SNSの一部で見られるかもしれません)。ニセなしのすけは大分アウトなことをやっているので、もし稲城市さんが公式で引用してしまうとザワつくと思います(笑)。稲城なしのすけのマンガやなしのすけにできないことをやって稲城やなしのすけの紹介に繋げられたらと思って作ったキャラとマンガなのですが、一部の人にとても人気があり、自分でもとても気に入っています。

 非公式ですが、よろしければ探してみてください。

「ニセなしのすけが行く」の画像
「ニセなしのすけ」第1話。
「ニセなしのすけ」は稲城なしのすけに憧れており、陰ながらなしのすけを応援しているらしい。

Q 漫画が150話に到達したことについて、率直な感想は?

A 月に4コマ1本とは言え、1本だけという重みもあります。どのような内容にしたら良いか悩んで頭を抱えることも多いですが、およそ150ヶ月の間、連載をさせていただけていることへの感謝の気持ちがそれを勝っております。

Q 漫画が完成するまでの過程は?

A 毎月月末の締切が近づいて来ると、1年前の広報いなぎを見て稲城市の近い行事は何があるだろうかとネタのアイデアを考えます。稲城市の皆様からネタや話題を提供していただくこともあります。そして、ああでもないこうでもないと、まずはラフ(ネーム)を作ります。ラフを稲城市の担当者にチェックしていただき問題がなければペン入れと色塗りをして納品のための原稿を完成させます。

「なしのすけが行く」ラフと清書の画像

Q お気に入りのお話はありますか?

A 稲城市に巨大怪獣イナギラスが登場するお話(8話、9話など)や、なしのすけが巨大ロボ「スーパーなしのすけロボ」に合体する話(10話、26話など)が気に入っています。スーパーなしのすけロボは大河原先生がデザインを起こしてくださいました。「なしのすけを巨大ロボットにしたくて、こんなデザインを描いてみたのですがいかがでしょうか」と大河原先生にラフの絵をお見せしたら、先生が「ちゃんと描いてみました」とデザイン画を送ってくださったんです。「えぇ!描いてもらえた!?」と驚きました(笑)。なのでまた登場させたいと思っています(2026年1月1日号に登場しています)。
 スーパーなしのすけロボはファンの方が3DCGにしてくれたり、プラモデルを作ってくれたりしました。

「なしのすけが行く」8.10話の画像
(左から)8話、10話
ファンが制作したプラモデル の画像
ファンが制作したプラモデル (造形=松村 みのる氏)

 その他、稲城市の市庁舎がロボットに変形する話(第34話)や、他のキャラクターと共演している話もお気に入りです。

 稲城市の姉妹都市である北海道大空町の「そらっきー」やオホーツクのPRキャラ「つくつくオホーツクん」が登場した16話は、キャラクター掲載において先方へ許諾のお願いをしたひと手間もあり、思い出深い話です。このときは自分がキャラクターの使用許諾の調整をしましたが、当時なしのすけ関係の事業担当であった市役所企画政策課さんを通して許諾確認していただいたものもあります。東京ヴェルディさんの名誉マスコットである「ヴェルディ君」もそのうちの一つです(12、23話など)。当時(2012から2015年頃)、ヴェルディ君はお腹のたるみについてあちこちで指摘されていたのでこれをネタにしても良いのではないかと思って。無事に承認されました(笑)。

 あとデジタル庁さんのマイナンバーPRキャラクター「マイナちゃん」を登場させた第29話も好きですね。また新しい制度(マイナンバー制度)が出てきたんだなと思って。マイナちゃんの使用許可は総務省にちゃんと確認とってもらったんです。

【市職員】マイナちゃんが登場してなしのすけと勝負を始めて、結構攻めているネタだなと思いながら読んでいました。梨にはマイナンバーカードは配布されなかったですね(笑)。

 なしのすけは、稲城や稲城に住んでいる皆さんのことを市外の皆さんに知っていただくためのキャラクターだと思っています。「なしのすけが行く」ではなしのすけやなっちが描かれていますが、稲城の本当の主役は稲城市の皆様であって、なしのすけ達は皆さんの活躍をお伝えする存在であると思っています。

 漫画では市内の「ひと」にもフォーカスしたいと思っています。

「なしのすけが行く」12.16.29.34話の画像
(左から)12話、16話、29話、34話

【市職員】「ひと」ではないですが、第129話も異色で印象的です。「メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクト」現在の目玉事業である「メカデザインコンテスト」受賞者という、一般の方がデザインされたキャラクターが漫画に登場しました。

 メカデザインコンテストの受賞作品を漫画の中で登場させたら面白いかなと思ったのです。表彰式でデザインされた方に直接お目にかかれたので、その場で掲載の相談をして後日、市を通して原稿をチェックしてもらい許可をとって掲載に至りました。

【市職員】メカデザインコンテストの応募作品がこれからも漫画に登場する可能性はあるのでしょうか?

 お約束はできませんし、ネタとして登場しやすいデザインかどうか等ありますが、制作者の方が良いとおっしゃるのであれば、個人的には描かせていただきたいと思っています。

「なしのすけが行く」129話の画像

 こういった稲城ならではのネタを出来るだけ描きたいと思っています。「稲城に馬がいる」というお話を聞いていてすごく見に行きたいと思っていたり(注釈:平尾地区の木曽馬)、城山公園の河童の石像(向陽台地区、城山公園内水路上流の石像)がなぜ、誰が設置したのか?‥‥他の地区もローカルネタがあれば知りたいです。畑や農園も取り上げてみたいですね。ネタにしたいことがまだまだあります。写真や題材の提供もお待ちしております!若葉台で雑草を食べるヤギレンジャーが登場したときには現地取材をして管理者にも行き着きまして許諾を得てマンガにすることができました。

「なしのすけが行く」108話の画像

Q 制作が特に大変だったお話はありますか?

A 描くのが大変だったことは覚えているとつらくなるので大変なのは覚えていません(笑)

 …が、敢えて挙げるなら、取材のため長峰地区にある「稲城長峰ヴェルディフィールド」を見に行こうと思って軽い気持ちで歩いて行ったら思った以上に距離があって大変だったことでしょうか…。「クリーンセンター多摩川(稲城市のごみ焼却施設)」にも歩いて行ったことがあるのですが、歩くと距離がありました(笑)。ここ、ウルトラマンの基地になったことがあったんですよ。だからここから、ウルトラマンと同じところからなしのすけも出してみました(87話)。

「なしのすけが行く」87話の画像

Q 連載中になしのすけやなっち等のキャラクターが想定外に膨らんだ経験は?

A とくにないような…(笑)

【市職員】そうなのですか!?

 なしのすけは公式キャラクターなのであまりキャラクターを膨らませるのもどうだろうかと思っておりまして。先述したように「なっちがふざけてなしのすけが『おいおい』と窘める」という構図を定番としています。

【市職員】定番の構図がありつつ、漫画150回記念人気投票を行った際には、ジェット先生宛に「もっと攻めて!」というコメントも見られました。

 そうですか?既にだいぶ攻めていますよ!市役所をロボットにしてしまっていますし(34話)。

「なしのすけが行く」34話4コマ目の画像

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パーソナル・オフタイムなど

Q リフレッシュ方法や創作以外の趣味は?

A 創作以外の趣味は、最近は生成AI(学習データを基に画像や音声、プログラムコード等を生成する人工知能とその技術)を使って作品を作るのが趣味‥‥おっとこれは創作でしたね、リフレッシュ方法も兼ねた趣味は旅行とお風呂とマリンスポーツと友達に会うことです。
 生成AIでの作品制作は、一応アニメの仕事の研究のような感じです。声を声優さん(人間)が充てるけれど、絵は全てAIで制作したものでアニメが成立するかどうかという実験でショートアニメも作っています。別の趣味のアニメ作品では声もAIで生成しているものもあります。
 令和4年に描いた第112話の時には、AIを使用してもこのくらいのこと(2・3コマ目参照)しかできなかったんですよ。今よりできることは少ないですけれど、それでも登場したときには驚きました。今は生成AIの精度が段違いに上がりました。

「なしのすけが行く」112話の画像

 マリンスポーツについては、ずっと水泳をしていたので、サーフィンを趣味にしたいと思っているんです。でも、生まれ育った地域にも稲城にも海が無くてなかなかできていないのですが…。山の環境にいると海に行きたくなるのでしょうか。マリンスポーツ不足です(笑)。

Q 稲城市から様々なお願いをさせていただき多忙の中、モチベーションを保つコツは?

A 漫画やデザインなどのクリエイティブな仕事で生計を立てられることは貴重な機会であると思っていますし、ご依頼をいただけることは大変感謝をしております。

 稲城市の主役は稲城市と、なによりも稲城の在住や在勤の皆様です。稲城市や市民の方の良いところや活躍のPR等のために微力ながらお役に立てていたらいいなと思っております。そういった大切にしなければならないという気持ちがモチベーションとして続いています。

Q 影響を受けた作品があれば知りたいです。

A いろいろなものに影響を受けていて敢えて挙げるのは難しいですが、やはりアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズでしょうか。一番好きなシリーズは「Z(ゼータ)ガンダム」です。僕が幼少期の頃「太陽の牙ダグラム」や「機動戦士ガンダム」を見ていたのをなんとなく覚えているんです。「ダグラム」は難しいお話なのですが、大人になってから「よくこんな難しいストーリーのアニメを観ていたな」と思いました。「ガンダム」もストーリーは子ども向けとは言い難いですよね。だから、大人の僕たちが「これは難しい話かもしれない」と感じていたとしても、子どもでもちゃんと伝わるものなんだなと思ったんです。この経験で、僕は作品づくりの際に対象が子供であっても、「子ども騙し」だとかそういったことは考えずに、しっかりと彼らに向き合って「僕たちの言いたいことは伝わるんだ」と信じて作品づくりをしたいと考えています。そんなことを考えるきっかけとなった作品という意味では、やはり「ガンダム」シリーズ、サンライズ作品から受けた影響というのは大きいです。

【市職員】先ほどお話してくださった、難しい税金のお話でも4コマに落として幅広い方に知っていただくという工夫に繋がりますね。

 毎年12月に市の財政状況を広報いなぎで公開していますよね。それを4コマのネタで取り上げたくて、それでお小遣い帳に絡ませてお話を作ったことがあります。なっち(子ども)のころから自分の財政状況を考える癖がつけば、お金が苦手な人が減るんじゃないかなと。 あと藤子不二雄両先生からも大変影響を受けています。47話のゴルフの話しでは藤子不二雄A先生の「プロゴルファー猿」をオマージュしたタッチになっています。それから将棋の永世棋聖である佐藤康光さんの登場した第51話。絵のタッチがA先生の影響を受けていますね。将棋の気迫を絵で表現したかったんです。

 この稲城市役所の形をしたタイムマシン(第57話)の話も気に入っています(笑)。

【市職員】稲城市役所はいろいろなところへ旅をしていますよね。宇宙とか(107話)。

 稲城市役所っていい形をしているんですよ!すごくおしゃれだと思います。ロケットのようです。

【市職員】確かに両側に凸がありますね。普段出勤しているので見慣れてしまっていました。

 コクピット勝手に付けましたけれど。これは市役所の形です。

【市職員】LINEスタンプでも市役所はどこかに行こうとしていますよね。

 そうそう(笑)。消防署も面白い形しているんですけれどね。

【市職員】8話で襲われそうになっているのも市役所ですよね?

 そうです(笑)。

【市職員】9話の1コマ目にも市役所が背景に見えます。このお話で登場した「仲良しビーム」、平和で素敵なアイデアですね。

 そうですね。なしのすけが誰かを倒してしまうのはダメだと思っているので。

「なしのすけが行く」9.47.51.57.107話
(左から)9話、47話、51話、57話、107話

インタビューの様子(画像)2

こぼれ話

 そう言えばなしのすけって、誕生したて、初期のころにイベントで職員さんに連れられて出てきたとき、時々左手を挙げて右手を下げるポーズをしていたんですよ。僕はそれを見て、「イナギのイ」のポーズをしているんだと思ったんですよね。それで職員さんに聞いたら、「え、そうなんですか?」って逆に言われて(笑)。特段考えていなかったらしくて。でも僕はそう見えたので、少し流行らせたいなと思ってそれ以降「イナギのイ」というのを時々使っています。

【市職員】ジェット先生が「イナギのイ」のポーズの発案者だったのですね。定着していますよ!今もなしのすけはイベントなどでよくこのポーズをとっています。

「稲城のイ」をするなしのすけ

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市への想い、皆様へのメッセージ

Q 稲城市への想いを聞かせてください。

A 稲城市の皆さんは稲城市の市民憲章にあるような、例えば、市民としての自覚を持って助け合うことができるような街と人にあふれていると思います。
 これまでも、これからも、市民憲章にあるような街や人であってほしいと思います。

Q 読者の皆様へのメッセージをお願いいたします。

A なしのすけのことや、なしのすけのマンガを見てくださりありがとうございます。
 稲城市の主役は稲城市のみなさんです。なしのすけはそういった稲城市の良いところやみなさんの活躍を発信するきっかけになれればといいなと思っています。
なにか良い話題がありましたらぜひ、観光課にお知らせください。

 本日はありがとうございました!

インタビューの様子(画像)3

ジェット先生、インタビューご対応ありがとうございました!

読者の皆様、今後も「なしのすけが行く」をどうぞお楽しみに!

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