No.166 東京2025デフリンピックのレガシー

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ページID1013347  更新日 令和7年12月12日

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先月11月15日から26日までの12日間、日本で初めてのデフリンピック(聴覚障害者のための国際総合スポーツ大会)が開催されました。この歴史的な大会において、稲城市からはデフバレーボール女子日本代表として松永彩珠(まつながあやみ)さんが選抜されました。

市では松永さんが日本代表に内定された段階で「稲城市ホームタウンアスリート」に認定し、8月22日に認定式を行い、9月24日には壮行会を開催してデフリンピックへ送り出しました。

画像:壮行会の様子
令和7年9月24日に開催された壮行会

松永さんは生まれつきの感音性難聴です。稲城市出身で、日本ろう話学校幼稚部、稲城市立長峰小学校、都立中央ろう学校、都立立川ろう学校専攻科を卒業され、現在は都内の企業にお勤めです。

中学校1年生の時にバレーボールを始め、メキメキと上達されました。最近では令和6年度に第24回東京都障害者スポーツ大会で優勝、デフバレーボール世界選手権沖縄豊見城大会で優勝し、令和7年度には、第26回ジャパンテフバレーボールカップ川崎大会で優勝しました。

デフバレーボール競技は一般のバレーボールと同じルールで行われますが、デフリンピックでは競技中に補聴器の使用が禁止されており、選手にはチームメイトの声、審判の笛の音、ボールをはじく音等が聞こえません。選手同士や監督とは手話やアイコンタクト、ボディランゲージ等を使ってコミュニケーションを図るとのことです。聞こえない条件下で自分自身の視覚を頼りに一瞬の判断を要求され、言葉や音を超越した純粋な身体能力と精神力、そして研ぎ澄まされた集中力が要求されます。

また、観客から選手への応援も声や音では届きません。9月24日の壮行会では、稲城市聴覚障害者協会のご協力を得て、参加者みんなで簡単な手話と応援サインを習いました。

デフバレーボール女子日本代表チームは、予選リーグを全勝で決勝トーナメントに進んだことから、予告どおり11月25日の決勝戦では地域振興プラザにてパブリックビューイングを開催し、多くの市民の皆さんに応援していただきました。その結果、3対0で強敵トルコを打ち負かし、見事に金メダルを獲得しました。

デフリンピックは、パラリンピックと並ぶ障害者スポーツの最高峰の大会です。パラリンピックは1960年に開催されたローマ大会が第1回とされていますが、デフリンピックは1924年の夏季パリ大会を起源としており、パラリンピックより歴史が古い大会です。

今回の東京大会は100年を超える記念すべき第25回大会となりました。日本は金メダルを16個獲得し、ウクライナの32個、アメリカの17個に次ぐ第三位です。また、メダル総数では51個を獲得し、ウクライナの100個に次ぐ第二位となり、いずれも目標を大きく上回る大躍進でした。

デフリンピックは、今回東京での開催と日本選手団の大活躍を経て、パラリンピックと並び称されるほどに認知度が上がりました。

そして、障害者理解を進める上で、この「音のないコミュニケーション」にこそ、私たちが学ぶべき共生のヒントが隠されているのではないでしょうか?私たち市民一人ひとりが聴覚障害について理解を深め、共生社会のあり方について考える絶好の機会を与えてくれたものと思います。

これまで手話や指文字というものは特殊な技能と思われていましたが、デフリンピックがきっかけとなって、一般の方も簡単な手話やサインを使う機会が増えました。今回を契機として、意思疎通のバリアフリーを推進していくことの重要性が認識されました。

このたびの感動体験は、単なる記憶として残すのではなく、共生社会という大きな目標に向けた稲城の未来を照らすレガシーとしていきたいと思います。

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