No.139 フォスターシティ市からの訪問団

稲城市初の海外姉妹都市との市民交流は、昨年10月にフォスターシティ市（以下「FC」）からの訪日団33人が「Iのまちいなぎ市民まつり」に来稲したことから始まり、今年2月には稲城市姉妹友好都市交流協会の主催ツアーにより私を含む11人の訪米団がFCを訪問しました。

そして今夏には、FCの少年・少女サッカーチームが初来日し、本来の目的である子ども達の交流が始まりました。

今回の訪日団は7月13日に成田空港に到着して25日に帰国する日程で、その内、15日から21日までの1週間、稲城市で交流事業を実施しました。

初日は、稲城第一中学校でオリエンテーションを開催しました。FCからは、14から15歳の女子チーム、11から12歳の男子チーム合わせて27人、引率のコーチや保護者を含めて総勢40人を超える方が参加し、稲城の小中学生が吹奏楽演奏やダンスパフォーマンス等で歓迎し、プレゼント交換をしました。

初日はその後に味の素スタジアムへ移動し、スタジアム施設を見学した後、Jリーグ東京ヴェルディVS徳島ヴォルティスの試合を観戦しました。

二日目は、長峰ヴェルディフィールドで稲城市サッカー連盟の企画・運営による、交流会と交流試合が実施されました。

三日目は、駒澤学園の協力による着付け・書道・茶道といった日本文化体験、地元農家の協力による梨栽培の講義、ペアテラス等、市内見学を楽しんでもらいました。

四日目は、稲城市立学校で交流授業が行われ、FCの子ども達は稲城第三小学校・稲城第七小学校・稲城第一中学校・稲城第三中学校に分かれて参加し、各校の各クラスでそれぞれ趣向を凝らした受け入れと授業、給食や清掃活動を行ってもらいました。

私は当日、稲城第一中学校と稲城第三小学校を見学しました。稲城第一中学校では、それぞれのクラスで自己紹介を兼ねたプログラムを行い、英語の授業では、稲城の生徒が英語で、FCの生徒が日本語でそれぞれの自己紹介を行い、体育の授業では、バスケットボールを通じてコミュニケーションを図っていました。

稲城第三小学校では、3クラスがそれぞれ自己紹介を兼ねたゲームを行い、稲城第一中学校と同様に、稲城の児童が英語で、FCの児童が日本語でそれぞれ自己紹介を行いました。

小学生は男女共に積極的で、すぐに友達になれたようですが、中学生は女子が積極的に会話をしていた半面、男子は声が小さくて恥ずかしがっていたようでした。そういう年頃なのでしょうね。いずれにせよ、どのクラスも大盛況でした！

五日目は夕方から、長峰ヴェルディフィールドにて交流試合が実施されました。

六日目の午前中は、東京ヴェルディのクラブハウスにて東京ヴェルディのコーチから指導を受け、昼過ぎから駒澤学園で琴・ダンス・茶道といった日本文化を体験し、夕方からは長峰ヴェルディフィールドにて交流試合が実施されました。

そして七日目の最終日は、午前中から深大寺を見学し、昼食を挟んで川崎市立日本民家園を散策し、夕方に長峰ヴェルディフィールドに戻って、最後の交流試合とお別れ会となりました。

FC訪日団が来稲してからの1週間は晴天下で猛暑日が続きましたが、最終日の交流試合が終わり、私がお別れのあいさつをしていると雨が降り出しました。まるで子ども達の別れを惜しむような涙雨で、多くの子ども達が、それにつられて泣いていたのが印象に残りました。

今回の交流プログラムの実施に当たっては、フォスターシティ姉妹都市協会のサイトウ会長さんをはじめとする皆さん、稲城市姉妹友好都市交流協会・稲城市サッカー連盟・学校法人駒澤学園・東京ヴェルディ等、多くの関係団体の皆さんにご協力をいただきました。

また、大塚製薬（株）、明治安田生命保険相互会社、（株）ゆたか、サントリープロダクツ（株）をはじめとする各協賛企業から物品の提供をいただきました。

皆様のご尽力により公民連携での交流事業が実現できたことに感謝いたします。

今回の交流は初体験であり、手探りでの事業実施となりましたが、双方の子ども達にとって、かけがえのない思い出になったのではないでしょうか。

物価高・燃料高騰・円安等、日本を取り巻く経済情勢は依然として厳しいものがありますが、次は稲城の子ども達がFCを訪問する機会が実現できるといいですね。

今後とも細く長く、両市の交流が続くと同時に、稲城の子ども達の国際化が進むことを願っています。